(今更ではありますが)皆さまはどのようなGWを過ごされましたか?
予約などの準備にとりかかるのがいつも遅くて、混雑も嫌いな我が家は、特に遠出をすることもなく計8日間の休みを過ごしました。^^; おまけに本年秋の日本矯正歯科学会で、受ける専門医資格更新試験の準備もしていたりして・・・
実はGWよりも、そのあとのメットライフドームのサザンオールスターズのライブが個人的には待ち遠しいイベントだったのですが、還暦過ぎとは思えない桑田さんのパフォーマンスを期待通りに満喫してきました!!

思えばその昔、まだ屋根無しの西武球場のサザンオールスターズ復活祭に行ったのは31年前、高校生の時でした。その30年前にも、今回のライブでもやった曲が何曲かあるのですが、それぞれまったく古さを感じませんでした。桑田さんは本当に凄い人です。
話が大幅にそれましたが、さぼり気味の症例解説をしたいと思います。
No.15V-235
- 16歳年齢:
- 女性
かなり重度といえる、上顎前突(出っ歯)の高校生女子患者さんです。
- ≫治療前
-
上の歯並びが狭窄していて、前歯が強く前方に押し出されるようにして傾斜しています。上下の前歯のギャップ:overjetは、10ミリ以上ありました。
上顎
下顎
前歯の関係など
右側
正面
左側
- ≫治療中 ステップ1
-
そのため、下は親知らずだけ抜歯することにして、上顎の左右小臼歯を抜歯して、さらに歯科矯正用アンカースクリューを併用したマルチブラケット法にて前歯を後方に下げました。
上顎
下顎
前歯の関係など
右側
正面
左側
- ≫治療後
-
約3年の治療期間が必要でした。
小臼歯を抜かずに並べた下の歯並びですが、奥歯までちゃんと生えてくれて安心しました。
Full Class II finish という配列になっています。上顎
下顎
前歯の関係など
右側
正面
左側
出っ歯の治療をするときは、上だけ小臼歯を抜く方が、前歯を移動する量が少なくなって治療が楽になる場合が多いです。しかし、下あごが小さいのにそれをやってしまうと、一見きれいに並んでいるようであっても、実は「とても窮屈」な状態になっていつまでも安定しなくなることが考えられます。このような場合、たとえ治療が難しくなったとしても、下も抜歯して少しゆとりをもたせてあげることが必要です。
逆に今月のこの症例のように、下を抜かずに治療すると決めた場合は、一番後方の歯がしっかり出てこられるのか、下の前歯が前に膨らみすぎないか、その2点をしっかり判断することがとても大切です。