さいたま市大宮区 ソニックシティ12F 矯正歯科専門のファミリア歯科矯正 院長の大塚です。
10月18日から20日まで、札幌で開催された日本矯正歯科学会に副院長の大隈と参加してきました。
今回の大会の最終のプログラムでは、レギュレーションが変更された日本矯正歯科学会専門医試験について、さらに矯正歯科界が現在直面している問題点についてのプログラムがありました。
「日本矯正歯科学会専門医」は、かなり取得が難しい資格といえ、全学会員6000名の中でわずか300名しかその資格を有していないのですが、実は厚生労働省からは「広告が認められる専門医」ではありません。
医科の専門医制度改革の流れがある中で、矯正歯科を専業としている歯科医の中でも厚労省に認められた「広告可能な矯正歯科専門医」とすることは悲願といえるのですが、全国規模でみると有資格者の偏在が著しいこと、前述したように取得者が少ないことが問題になっています。さらに、会員規模やその歴史を考えれば 矯正歯科の学会=日本矯正歯科学会 としか私には思えないのですが、新たにできた他の矯正歯科団体との間での調整を要求されて、制度作りが進行していませんでした。
しかし、世の中を見渡すせば矯正治療に関しては、消費者センターなどに治療を中断したのに返金がされない、治療のゴールが約束と違う、などなどクレームが大変増えているらしく、厚労省や消費者庁が矯正歯科治療が医療といえるのか?と問題視しているという話です。実際ここさいたま市にも「矯正歯科」と看板に出ている医院は数えきれないほどありますが、どこでも矯正歯科のトレーニングをしっかりと受けたドクターが矯正治療をしているか、というと大いに不安のあるところですし、実際セカンドオピニオンなどで非常に長い治療期間であったり、約束通り治療がされないなどの相談は、枚挙にいとまがありません。
私個人は一開業医でしかありませんが、日本矯正歯科学会を中心とした矯正歯科専門医が早く正式に行政の認めた「専門医制度となって、治療を考える患者さんたちがちゃんと専門医の診察を受けられるのが当たり前になる日を待ち望んでいます。そのための小さな一歩として、まずは現行の日本矯正歯科学会専門医として、当院で治療を受ける患者さんがより安心して通えるように、もちろん治療の質そのものも含めてより向上させていきたいと思いました。